いまさら聞けない!?建築やDIYに欠かせない材料集成材の種類とは

新築を建てる際やリフォームする時、あるいはDIY用の木材売り場にて集成材という名前を見かけることがあります。集成材とは建築や大工の際に使う材料の種類です。

しかし集成材とはどんなものかよく分からない人も多いのではないでしょうか?そこで今回は集成材とはどんな木材なのか?どのように使うのか?あるいはどんな種類があるのか?などについてご紹介します。

目次

  1. 集成材とは?
  2. 集成材と無垢材の違い
  3. どこに使われている木材?
  4. 集成材を利用した建築
  5. DIYで集成材を使用した例
  6. 集成材の種類と特徴・価格・強度
  7. まとめ

 

集成材とは?

 

集成材とは木造建築日曜大工に使用される木材の一種です。そもそも木材とは集成材無垢材の2種類に分類することが出来ます。

集成材とは小さい木材を接着剤で繋ぎ合わせて1本の木材になるように人工的に加工した木材です。無垢材は自然の木をそのままの使用する天然の木材です。

 

集成材と無垢材の違い

集成材と無垢材の違いを平たく言うと加工品か天然品かの違いです。

 

部位ごとの特性を集めている

木材は木のどの部分なのかによって性質が異なります。根元の部分はきめ細かい繊維がぎっしり詰まっているので固くて安定感が生まれやすいですし、先端の部分柔軟性に富んでいるので変化させやすいです。

集成材は木の部位ごとに木材を集めて加工し1本の木材として仕上げています。そのため柱に適しているしっかりした木材造作に適している変化させやすい木材などがあります。その特性を利用すれば色々な構造の建築に利用できます。

 

安全で利用しやすい

集成材は小さな木材同士を接着剤を利用してくっつけて一つの木材に加工しています。接着させる前に木材を十分乾燥させるため、木材の乾燥による反りや割れが発生しません

集成材は固い部位、柔らかい部位などのパーツによって集められているため、1本の木をそのまま使用している無垢材よりも扱いやすいという利点があります。そのため最近は無垢材よりも集成材を取り扱う業者の方が多くなっています。

 

優れた防火性能

集成材は防火性能にも優れています。木材は燃えやすいですが集成材の場合中まで火が浸透しづらくなっています。集成材の様な断面の広い木材は表面が燃えると炭化層が出来て内部まで火が浸透しなくなります。

そのため集成材を柱に使用すれば火災時に倒壊する可能性が軽減します。集成材は鉄骨よりも倒壊の恐れが少なく安全と言われています。

 

接着剤が弱点

ただし集成材にも弱点はあります。それは集成材に使用する接着剤が木材よりも寿命が短い事です。そのため集成材自体の寿命も無垢材より短いと言われています。また接着剤の中には体調不良を引き起こす化学物質を使用していることもあるので注意が必要です。

 

無垢材の長所

木をそのまま利用した天然由来の木材

ちなみに無垢材には集成材には無い長所があります。無垢材は天然の木材なので室内の湿気が多い時期は木の中に吸収して、湿気が足りない時はそれを放出してくれます。そのため室内を常に一定の湿度に保ってくれます。また高い断熱効果も期待できるので冬場に寒くなりやすい地域には無垢材が向いています。

 

どこに使われている木材?

集成材はそれぞれの用途に合った部位の木材を集めてあるのでそれぞれの目的に合った使い方が出来ます。そのため木造建築の建材やDIY用の家具素材など用途は多岐に渡ります。

また柔軟性のある集成材ならば加工して曲線を描くことも出来るので、ドーム状の大型建造物に使用できる事も集成材の魅力の一つです。

 

造作用と建造用

柔軟性のある造作用と強固な建造用

集成材の種類と大きく分けると耐久性を必要とせず様々な変化を加えたり加工する事が出来る造作用と、耐久性があって建築の骨組みに使用できる建造用に分けられます。

造作用集成材は比較的変化を加えやすく木目が綺麗な部位を集めているため棚、テーブルなどの家具のDIYに使用できます。

建造用集成材は木の固い部分が集まっていて耐久性が売りなので建築物の柱や骨組みに使用できます。

 

 

無垢材との違い

扱いは難しいが味わい深い無垢材

無垢材は天然の木をそのまま使用しています。そのため部位ごとに集めて加工した集成材と違って効率の良い使い方をするのは難しいです。そのため近年では職人の間でも無垢材より集成材を使用する事が多くなっています。

しかし無垢材は天然の木が持つ自然な木目を出すことが出来ます。そのため和室に使用すれば自然を感じさせるとても味のある空間を作り出せます。

 

 

集成材でDIY

初心者でも扱いやすくDIYに最適

集成材はホームセンターの資材売り場でも販売しています。ホームセンターで販売している集成材はDIYを目的とした造作用集成材なので購入して家具をDIYすることが可能です。

集成材は他の木材よりも大きなサイズで販売されている事が多いですが、店員さんに頼んで小さいサイズにカットしてもらうことも出来ます。

 

集成材を利用した建築

 

造作用集成材は柔軟性のある部位を集めて接着させた木材なのでこの様な湾曲を描く加工をすることも出来ます。同じ部位を集めているので強度も全体的に安定感があります。

 

こちらは床にオウシュウアカマツ、それ以外の壁、柱、テーブルなどの家具はスギの集成材を使用しています。全ての箇所に木目の付いた部位を集めた集成材を使用する事で木造らしいナチュラルな内装に仕上がっています。

 

造作用集成材は加工しやすいのでこの様に角に丸みをつけることも出来ます。基本的に集成材は同じ色合いの木材を接着しているので削ったり加工しても統一感のあるデザインになります。

 

集成材を使用すればこの様な湾曲を描く設計も可能となります。構造用集成材は木材の耐久性に優れた部位を集めて加工しているので変則的なカットをしても強度が落ちることがありません。

その柔軟性と耐久性を利用する事で体育館などの大きな建築物にドーム状の屋根を設計することが出来ます。この様に集成材は建築において自由度と安定感をもたらしてくれます。

 

 

DIYで集成材を使用した例

 

集成材はホームセンターでも販売されています。基本的に大きな1枚の板の状態で販売されていますが店員さんに頼んで希望のサイズにカットしてもらうことも出来ます。

こちらは長さ4mのラジアータパイン集成材をカットして作成したデスクです。足の部分に木工ダボで接続して表面を全体的にやすりにかけた後にニスを塗って完成です。机の上にある小さなスタンドも集成材でDIYしたものです。事前にカットしてあるので組み立てと仕上げのみでとても簡単です。

 

こちらはホームセンターの集成材をDIYして作成した棚です。無垢材と違って木の色合いに統一感があるのでとても鮮やかに仕上がっています。

ベニヤ板などで棚を作ると強度が弱くて破損してしまう事もありますが、集成材は強度にも統一感があるので安心して使用できます。尚且つホームセンターで購入時に希望の長さにカットしてもらえば実際にDIYする時は組み立てるだけです。

さらにこの上にニスを塗ることでより本格的な色合いに変化させることも出来ます。

 

こちらの電気スタンドも集成材のDIYによって作られたものです。下の円形の脚は4枚の集成材をボンドでくっつけて糸鋸で円形にカットしてあります。ライトの部分は1枚の集成材にLEDランプを埋め込んであります。

集成材ならではの加工しやすさと統一感のある色合いによって自作とは思えないような完成度の高い電気スタンドに仕上がっています。

 

集成材の種類と特徴・価格・強度

 

集成材の種類は大きく分けて造作用構造用の2種類に分けられます。またそれぞれの集成材の表面に化粧ばりを貼り付けたタイプもあるので合計4種類です。

 

 

造作用集成材

統一感のある綺麗な色合い

造作用集成材は耐久性は低いが木目の綺麗な木材を集めてあるので加工しやすく見栄えが良いという特徴があります。そのため階段、壁面、床などの内部造作用に使用されたり家具のDIYに使用されることもあります。

 

 

化粧ばり造作用集成材

化粧薄板によって表面が綺麗になっている

化粧ばり造作用集成材は造作用集成材の表面に化粧薄板を貼り付けたものです。これは枠材、長押、敷居、鴨居、廻り緑、上り糎などの和室用(あるいは洋室用)内装造作材として使用されます。化粧薄板を貼り付けることで見た目が美しくなるので内装に品格を加えることが出来ます。

 

 

構造用集成材

職人向けの木材

構造用集成材は耐久性に優れた木材を集めているため木造住宅の柱、梁、桁など、構造物の耐力部材として広く使用されています。そのため耐久度は無垢材の1.5倍と言われています。

構造用集成材の大きさは大断面(断面の短辺が15cm以上、断面積が300c㎡以上)、中断面(短辺が7.5cm以上、長辺が15cm以上)、小断面(短辺が7.5cm未満または長辺が15cm未満)の3種類に分類されています。

特に大断面の構造用集成材は、体育館、学校、集会施設、事務所、寺院、教会等の大型木造施設に使用される事が多いです。長さのある集成材は接着剤ではなく「フィンガージョイント加工」という工法で接着されます。

 

 

化粧ばり構造用集成材

安定感+見栄え

構造用集成材の表面に化粧薄板を貼り付けた化粧ばり構造用集成材は和室の柱として使用する事が出来ます。これによって構造用集成材による建物の安定感和室特有の美しい雰囲気の両方を出すことが出来ます。

 

 

造作用集成材の樹種

木材によく使われる樹種

造作用集成材の樹種は広葉樹針葉樹の2種類があります。

広葉樹は「ナラ」「タモ」「ゴム」「カバ桜」「ビーチ(ブナ)」「ハードメープル」「ホワイトアッシュ」「ウォールナット」などがあります。

針葉樹は「桧(ヒノキ)」「杉」「メルクシパイン」「ノースパイン」などがあります。

 

 

集成材の価格

割れると木材として使えない

集成材は基本的に無垢材より安いです。その理由は、集成材は小さな木材を繋ぎ合わせて作るため多く生産できるという点にあります。集成材よりも安い無垢材もありますが反りや割れが発生しやすく質の悪い木材が多いので注意が必要です。

 

 

樹種ごとの集成材価格相場

 

樹種 価格 30×600×2000(mm)の集成材
22,690円
ノースパイン 12,790円
ヒノキ 21,290円
メルクシパイン 12,380円
カバ桜 22,690円
タモ 18,150円
ゴム 12,380円
ウォールナット 412,250円
ナラ 21,450円

 

構造用集成材の樹種

建築向けの強固な木材

構造用集成材の樹種は私達に馴染み深いマツ、スギ、ヒノキなどを使用しますが、最近はホワイトウッドレッドウッドがよく使用されます。これらは北欧で育った樹種で木目がきめ細かく強固なのが特徴です。近年の日本の木造建築は柱、横架材ともに半分近くがホワイトウッドとレッドウッドの集成材を使用しています。

無垢材には明確な強度の表記がありませんでしたが、集成材の種類はJAS(日本農林規格)が定める強度ごとに分類されています。よって集成材はより分かりやすくそれぞれの強度に合った使い方が出来るようになっています。

集成材は同じ樹種だけを使用した同一等級構成集成材と違う樹種を合わせて接着した異等級構成集成材があります。異等級構成集成材は外側に強度の強い樹種、中心に強度の弱い樹種を使用しています。

強度等級にはEとFが表記されています。Eは曲げヤング係数Fは曲げ強度を意味しています。ヤング(E)はたわみ量を表すので数値が高い程たわみが小さく低い程たわみが大きいです。曲げ強度(F)は数値が高い程壊れにくい集成材である事を意味しています。

 

樹種 異等級構成集成材 同一等級構成集成材
 

 

スギ E65-F225
E75-F240
E65-F255
E75-F270
スプルース、ホワイトウッド、レッドウッド E95-F270 E85-F300
ヒノキ、ベイマツ、ホワイトウッド、レッドウッド、ヒノキ E105-F300 E95-F315
オウシュウアカマツ、ベイマツ、ホワイトウッド、レッドウッド、ヒノキ E105-F300 E105-F345
カラマツ、ベイマツ、ホワイトウッド、レッドウッド、ヒノキ E95-F270
E105-F300
E95-F315
E105-F345
ダフリカカラマツ、ベイマツ、ホワイトウッド、レッドウッド、ヒノキ E120-F330 E120-F375
ベイマツ、ホワイトウッド、レッドウッド、ヒノキ E105-F300
E120-F330
E105-F345
E120-F375

 

 

まとめ

集成材は同じ部位の木材を接着して1本の木材にすることで柔軟性重視耐久性重視などそれぞれの目的に合った数種類の木材があります。柔軟性に富んだ集成材ならば加工しやすいのでDIYにも向いています。

集成材は職人にとっても一般人にとっても使い勝手が良いのでこれからも建築や大工で重宝する存在となるでしょう。

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